■英国でMVNOの新たなカテゴリーとして注目されるチャリティ系MVNO
英国はMVNOの活動が活発な国の一つであり、約90社ものMVNOがひしめきあっている。昨今このMVNO市場に、従来のエスニック系、小売チェーン店系、格安系等に加え、携帯電話利用額の一部を寄付金に充当するというスキームを導入したMVNO(以下、チャリティ系MVNO)が次々と誕生しており、MVNOの新たなカテゴリーとして注目を浴びている。本稿では、英MVNO市場のトレンドを概観した上で、サービスを開始したばかりのチャリティ系MVNOの概要を解説するとともにその成長可能性について考察する。
■ブランド力回復で躍進を誓うSony Mobile Communications
スマートフォン市場における日系端末ベンダー各社の不調が報じられて久しいが、Sony Mobile Communications(以下、SMC)は2013年1月、同年中にSamsung、Appleに次ぐ世界第3位のスマートフォン・ベンダを目指すと宣言した。ソニーが2012年2月にSony Ericssonを完全子会社化し、社名をSMCに改めてから1年以上が経過した。本稿では、2013年2月にバルセロナで開催されたMobile World Congress(以下、MWC)での模様も踏まえ、モバイル事業をコアと位置付けるソニーの戦略についてレポートする。
■新たなニーズ「クラウド・アグリゲーション」
スマートフォンの普及により、クラウドサービスの利用は一般的になった。クラウドサービス自体も多く提供されるようになり、今やユーザーが複数のアカウントを持つことも一般的になりつつある。ユーザーのなかには、同類のクラウドサービスを活用し、用途によって使い分けているケースもある。ユーザーに大きな利便性を出しているクラウドサービスであるが、同時に大きな弊害も生み出している。それが複数利用しているクラウドサービスの管理である。この状況に目をつけ新たなサービスとして注目されているのが「Jolidrive」である。
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