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InfoComモバイル通信T&S

2011年3月号(通巻264号)

サービス関連(通信・オペレーション、コンテンツ・放送、その他)

  • 中東・北アフリカの携帯電話市場とモバイルキャリアの概況
  • テレビのプラットフォームを巡る各社の取組と今後の展望〜スマートTV、Google TV、Apple TV
  • 今後のモバイルNFCサービスに向けた日本の役割
  • ICT消費、17四半期ぶりに減少〜スマートフォンやタブレット型端末の普及で消費構造に変化の兆し
  • 国内外の主要携帯事業者のARPUの動向(2010年度10月〜12月期)〜2010年 iPhone対Android対決の状況
  • グローバル・キャリアのM2M戦略
  • EUにおける固定・携帯電話利用世帯の動向

■中東・北アフリカの携帯電話市場とモバイルキャリアの概況

2010年末以降、中東・北アフリカ地域では、FacebookなどのSNSが民衆蜂起の引き金になる形で、チュニジア、エジプトでの長期政権の崩壊、現時点(2011年3月初旬執筆時点)では先行きが不透明であるが、リビアにおいても政治的な混乱が拡大し、石油価格上昇を通じた世界経済への影響が懸念される状況となったことで、この地域に対する注目度が俄かに高まっている。政変とSNSの関連性については種々の見方が存在するため、ここでは議論しないが、これまでICT関連ではあまり注目されることが多くなかった中東・北アフリカの通信市場、特に各国モバイルキャリア同士の出資関係、中東各国間の実質的な「株式持合い」など、この地域に特徴的と思われるいくつかの切り口から現状について紹介してみたい

■テレビのプラットフォームを巡る各社の取組と今後の展望
〜スマートTV、Google TV、Apple TV

本誌2011年2月号でも紹介した2011年1月に米国ラスベガスで開催された「2011 International CES」で注目を集めたのは、サムスン、LG等が展示したインターネット接続型のテレビ「スマートTV」であった。その他にも2010年に、グーグルは「Google TV」、アップルは新型の「Apple TV」を発売開始するなど、各社がテレビでインターネットのコンテンツを楽しめるサービスへの注力を始めている。本稿ではこれらネットテレビの最近の動向と今後の展望を概説する。

■今後のモバイルNFCサービスに向けた日本の役割

2011年2月9日、NTTドコモは韓国の通信事業者KTおよび関連企業と提携したNFC(Near Field Communication)サービスの相互展開に関する発表をした。また同社は2011年2月に開催されたMobile World Congress 2011にて、今後のモバイルNFCサービスの展開に向けた実現策を示した。今後のモバイルNFCサービスの世界標準化に向けた展開と課題について考察を行う。

■ICT消費、17四半期ぶりに減少〜スマートフォンやタブレット型端末の普及で消費構造に変化の兆し

2011年2月14日、内閣府より発表されたGDP速報では2010年10〜12月期の実質GDPは前期比マイナス0.3%、年率換算マイナス1.1%と、5四半期ぶりのマイナス成長となった。エコカー補助金制度の終了、たばこ税引き上げ、夏の猛暑等による消費増の反動減による個人消費の落ち込みおよび輸出の減少が響いた中、ICT経済の概況がまとまった。

■国内外の主要携帯事業者のARPUの動向(2010年度10月〜12月期) 〜 2010年 iPhone対Android対決の状況

概観:世界的の携帯通信市場の2010年は、iPhoneを販売する事業者に対する、それ以外の事業者のAndroid2.0端末による反攻の年であった。iPhoneには、「スマートフォン」としての「データARPUの拡大効果」と、優れたインターフェースやアプリの豊富さなどの魅力による端末競争力としての「新規契約数獲得:契約数シェア拡大効果」がある。Android2.0端末の投入により、非iPhoneキャリアもスマートフォンによる「データARPUの拡大効果」は享受しつつあるものの、「契約数シェア拡大効果」という点では、Androidの登場によりその勢いは鈍化したものの、 スマートフォンの中でのiPhone人気は依然として高く、よくいわれるiPhone販売キャリアのネットワーク品質の悪さという弱点を補って余りある状況が続いている。スマートフォンのポストペイド契約者に占める割合(浸透度)は、先行組ではAT&Tは5割程度に達していると想定されるが、他キャリアでは2割程度であり、業界全体としてのデータARPU拡大の余地はまだまだ大きい。

■グローバル・キャリアのM2M戦略

M2M市場への期待は、多様で膨大な数のデバイスが、私たちの生活の様々なシーン、例えば、家庭やオフィス、学校や病院などに存在することになり、それらデバイスがネットワーク化されることで、今までにないコミュニケーションの価値をもたらすということである。 右図にもあるように、2010年代は通信 モジュールが組み込まれた、コネク ティッド・デバイスの時代と考える。 このような新しいコミュニケーション の価値創造に向けて、取り組むグロー バル・キャリアが存在する。

■EUにおける固定・携帯電話利用世帯の動向

EUの携帯電話普及率は2009年10月時点で120%を突破しており、世界で最も携帯電話普及率が高い地域となっている。こうした中、同地域において携帯電話のみを所有する世帯率は25%にも達しており、日常の通信手段が変貌しつつある。本稿では、欧州委員会が2010年10月に公表した特別ユーロバロメーター(EUの世論調査)「E−コミュニケーションズ世帯調査」の結果に基づき、EUにおける固定・携帯電話利用世帯の最新トレンドを解説する。
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