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世界の移動・パーソナル通信T&S

2002年11月号(通巻164号)

世界のニュース

 市場・企業

■携帯電話用ブラウザーを巡る米国の動向
 −オープンウエイブ、Java対応のモバイルブラウザー
          およびコンテンツ管理ソフトを発表−

オープンウエイブ・システムズは2002年9月26日、IPベースの第3世代携帯電話でパソコン同様の使い勝手によるWeb閲覧を実現する「オープンウエイブ・モバイルJAMプラス」および「オープンウエイブ・モバイル・ブラウザー6.1」を発表した。モバイルJAMプラスは、Java対応携帯電話向けマルチメディア・コンテンツ管理ソフトウェアである。同製品の主な特徴は…。

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■米ウェリファイ・ワイヤレス、子供向け腕時計型GPS端末を市場投入

米国ウェリファイ・ワイヤレス(Wherify Wireless)社は、GPS内蔵の双方向通信端末を市場投入した。腕時計型をしており、子供に身につけさせることを想定している。これにより親がインターネットもしくは電話で子供の居場所を確認することができる。また子供も911コールが発呼でき、警官を速やかに派遣することが可能となる。すでに2002年7月24日から注文を受け付けている。端末は防水かつ耐切断仕様となっている。軽量を売り物にしているが、重さは発表されていない。3つ並ぶボタンの両端2つを同時に3秒間押し続けることで、911が発呼される。また小さな子供の利用を前提としているため、本人が意図せず911コールをしないように911コールをオフにする機能がある。腕から外す際には、付属の鍵もしくはリモート通信で行う。犯罪に遭った場面を想定し、無理矢理に端末が腕から外された場合にはアラートが発信される機能も装備している。

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■RFIDを用いたリアルタイム囚人監視システム

米テクノロジー・システムズ・インターナショナル社(Technology Systems International, Inc.:TSI)は2002年8月1日、同社が開発した「TSI PRISM」と呼ばれる無線囚人トラッキング・システムを使用した、カリフォルニア州の刑務所における90日間の試験プログラムを完了したと発表した。本システムは、囚人の手首、および看守のベルトに取り付けた無線信号発生装置、位置情報トラッキング・コンピューター・システムなどから構成され、2秒おきに囚人、および看守の位置を6メートル以下の誤差で把握できるという。一般的に刑務所では、1日に5から10回、マニュアル作業による囚人の人数把握を実施しているそうで、刑務所の運営を大幅に効率化する仕組みとして注目を浴びている。

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■ハチソン、3Gサービス 「3」の試験を英・伊でスタート

2002年10月3日付フィナンシャル・タイムズ紙によれば、香港のハチソン・ワンポアの英国子会社であるハチソン 3G UKが、10月2日、本格的3Gサービス開始の前段として、サプライヤー及びベンダーに対し、フレンドリー・テストを行なうための500台の端末限定配布を開始した。また、同様のテストがイタリーでも開始されたと伝えている。またハチソンは本年末までに本格サービスを開始するとしている。ヨーロッパでは英mmO2傘下のマンクステレコム、スエーデンのユーロポリタン、オーストリアのモビルコムが3Gサービスを実験的に提供しているが、全国的・本格的3Gサービスについては、ボーダフォン・グループなど他の主要モバイル通信事業者がその導入を先送りする中、日本以外では同社が最初の提供事業者となる模様。

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■テレフォニカのiモード・サービス提供について

欧州においては、2002年3月にドイツのE-プルス、次いで2002年4月にはオランダのKPNモバイル、そして2002年10月にはベルギーのベース(BASE)がiモード・サービスを提供開始させ、さらにブイグテレコムは当初のサービス開始時期を2002年度末としていたものを2002年末迄にサービス開始時期を前倒しするなど、欧州におけるiモード・サービスのたちあがりが進展しつつある。欧州でのNTTドコモの技術供与によるiモード提供は、各社いずれも「iモード」とのブランド名を前面に押し出す形のものとなっておりNTTドコモによる「iモード」の商標が用いられている。しかし、スペインのテレフォニカによるiモード・サービス展開はNTTドコモによる「iモード・ブランド」を前面に打ち出すものとはならず、そのブランド名を、現在の同社のWAPポータル名であるe-mocionとして提供されることとなる。

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■韓国、モバイル・マルチメディア放送サービスの現況

韓国携帯電話事業者は相次いで、モバイル・マルチメディア放送サービス(以下、MMBS:Mobile Multimedia Broadcasting Service)という、文字、静止画、動画などの情報を携帯電話へ一斉配信するサービスを開始(または開始を計画)している。動画配信サービスとしては、MMBSの他にVoD(Video on Demand)サービスがあるが、MMBSは、1)ユーザーに同時にコンテンツ配信(放送)、2)コンテンツの放送時間が定まっている、3)ユーザーの位置によって異なるコンテンツが放送できる、という点で異なっている。つまり、利用者は「いつでも」「どこでも」サービスが利用できるという携帯電話のメリットのうち、「いつでも」を失うこととなるが、逆に見れば「リアル・タイム」に、「場所に応じた」コンテンツを受信できるというメリットを得られる。携帯電話事業者にとって、マルチメディア・サービスを多様化できるという意味で、MMBSを導入する価値はあるといえよう。本稿では、サービス提供事業者、サービス提供の仕組み、サービス内容、および利用される技術について概観し、最後に同サービスの導入価値を検討したい。

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