■モバイルでシングル・サインオンの実現を目指す
リバティ・アライアンスの動向
モバイル・インターネット市場を揺るがす大きな技術進化の胎動が始まっている。モバイル端末へシングル・サインオン技術を導入する動きが活発化しているのである。シングル・サインオンとは、ユーザー認証を必要とするWebサイトを利用する際、ユーザーが一度認証を受けるだけで、許可されている全てのサイト、機能を利用できるサービスのことである。固定通信の世界ではマイクロソフトが「.NETパスポート」という名前で既に取り組みをはじめているが、これに対抗すべくサン・マイクロシステムズが中心となって発足した団体「リバティ・アライアンス・プロジェクト」が、固定・移動双方に関してシングル・サインオン技術の標準化を進めている。そのリバティ・アライアンスが最近メディアに多く登場し始めている。2002年7月15日、いよいよその技術仕様バージョン1を公表し、さらに2002年8月28日には新たに30団体(公開鍵のボルチモアなど)も加わるなど団体の規模も拡大している。本項ではリバティ・アライアンスが考えるシングル・サインオン技術および最近の動向について述べる。