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世界の移動・パーソナル通信T&S

2002年3月号(通巻156号)

世界のニュース

 市場・企業

■米国移動通信事業大手3社の2001年決算概要

 米国通信事業者の2001年決算が相次いで発表された。ここでは、米国移動通信大手3社である、Verizon ワイヤレス、Cingular ワイヤレス、AT&Tワイヤレスについて、速報値を比較するとともに若干の解説を行なう。営業収益は3社ともに2桁の伸びを示し、特にAT&Tワイヤレスは30%を超える増収である。EBITDAも各社順調な経営を示しており、特にマージンの低かったAT&Tワイヤレスが大きな改善を示している。なおAT&Tワイヤレスは、採算の悪かった広帯域固定無線ビジネスから撤退し、この部門を売却するとともに特別損失を計上した。このため、最終的には赤字を計上することとなった。
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■いまだに混沌とするドイツ3G市場再編

 3Gオークションで欧州最高の免許料収入を挙げたドイツでは、早くから業界再編が避けられないだろうとの観測が強かった。免許落札事業者は6社であるが、その全部の生き残りは難しいとの指摘が繰り返しなされてきた。現在ドイツの2G市場ではボーダフォンとT−モビルの二大事業者がシェアを80%占めており、2001年半ばにはT−モビルがボーダフォンを追い抜きシェアが逆転するというように、双方が競争にしのぎを削っている。これに追い討ちをかけているのが、第5の事業者クワム(グループ3G)による2001年末からの参入であり、2002年1月には市場に明らかな価格競争の影響が出てきた。もし3Gでも市場を巡って6社がひしめく状態になれば、それが果たして維持可能かは疑問となろう。
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■ボーダフォン、携帯電話の不正利用撲滅プログラムを発表

 ボーダフォンは2002年2月9日、近年携帯電話の普及とともに急増傾向にある携帯電話の盗難や不正利用に対して「撲滅プログラム」を発表した。英国では2001年の1年間で71万台もの携帯電話が盗まれ、同年の盗難事件全体の28%(3年前は8%)を占めるに至った。また、これらの犯罪が移動通信事業者の収益を2〜5%引き下げているともいわれ、大きな社会問題となっている。ボーダフォンの不正利用撲滅プログラムは次の6つから構成されている。
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